どうもこんにちは中前議晴です。
オンラインサロンのメンバーからご質問をいただいたので、今回はコンパクトエフェクターの接続順について取り上げてみようと思います。
エフェクターのつなぐ順番って皆さんどうされてますか?
基本的なセオリーはあるものの、絶対にそうじゃなきゃいけない、という訳でもないのですが、繋いでいるエフェクターの前後を入れ替えるだけでもかなり音が変わったります。
今ご覧いただいているこの記事では以下の3つをご紹介します。
- 基本的なエフェクターの接続順
- アンプのセンドリターンを使用した接続法
- そしてアンププロセッサーやプリアンプを使う時に力を発揮してくれるリターン刺しという接続方法
この3点についてお話していきます。
そして次の記事では、ブースターと歪エフェクターを入れ替えるとどうなるのか?
EQと歪エフェクターを入れ替えるとどうなる?
など実際にエフェクターの接続順を変えるとどうなるのか?
ということを音出ししながら皆さんと実験していきたいと思っています。
今回と次回、2本セットでお楽しみください!
0:00 動画の概要
1:13 エフェクターのカテゴリ分け
2:52 推奨されるエフェクターの接続順
4:19 アンプで歪ませる際の接続方法
7:23 次回の動画予告・まとめ
エフェクターの種類
ひと言にエフェクターといっても色んな種類のエフェクターがありますよね。
まずはそれらをざっくりと6つのカテゴリーに分けていきましょう。
カテゴリー①
ピッチシフト系
オクターバーやピッチシフター、ワーミーのような音程を変化させるエフェクターですね。
自分が良く使っているDigiTechのdropなんかもこのピッチシフト系に含まれます。
カテゴリー②
ダイナミクス系
コンプレッサーやリミッター
カテゴリー③
フィルター系
ワウペダルやオートワウ、イコライザーなんかもここです。
カテゴリー④
歪系
OD、Dist、Fuzzなどです。
カテゴリー⑤
モジュレーション系
コーラス、フランジャー、フェイザー、トレモロなどですね。
カテゴリー⑥
空間系
ディレイ、リバーブとなります。
大きくこの6つに分類することができます。
エフェクターの接続順
次に接続順です。
今回はすべて直列で繋ぐ場合として説明をしていきます。
よく言われている基本的なエフェクターの接続順はこれです。

ギター → ピッチシフト系 → ダイナミクス系 → フィルター系 → 歪系 → モジュレーション系 → 空間系 → アンプ
ではなぜこの順番なのでしょうか?
エレキギターの音はギターからアンプに向けて流れていくので、うしろに繋いだエフェクターの効果が強く発揮されていきます。
例えば、通常は歪→ディレイに順番に繋ぐエフェクター。
この場合は歪ペダルで歪ませた音にディレイが掛かるので、歪ませた音が綺麗にこだまします。
それを逆のディレイ→歪とつないだらどうなるのか?
ディレイでこだましている音を歪ませることになるので、返ってくるディレイ音まで歪んでしまい濁ったサウンドになる場合が多いです。
結構えぐい音になります。
もちろん音楽なのでセオリー通りの接続順を必ずしなくてはいけないということはありません。
エフェクターの位置を変えることによって、特殊な効果を得ることもできるので、そのサウンドが欲しいという方にはそのつなぎ方が必要となるでしょう。
一般的に好まれるサウンドを出すことができる接続順と覚えておきましょう。
この辺の逆に繋いだらどうなるのか?
という実験は次回の記事でやっていきたいと思ってるのでもう少し待っていてください!
アンプで歪ませるセンドリターン
先ほど説明した接続順も、本来ならアンプで歪ませるのか?
アンプにセンドリターン端子はあるのか?
などでも接続方法は変わってきます。
ここからはアンプで歪ませて、尚且つアンプにセンドリターンという端子が付いてる場合の接続方法を解説していきます。
アンプの歪チャンネルを使うよ!
という方はこの接続方法を使うときれいな音を作ることができるので参考にしてみてください。
まずさっきご紹介した直列でのエフェクターの接続方法でアンプへつないだとします。
アンプは歪チャンネルを選んでいます。
この場合、このような接続が出来上がります。

【好きなペダル→モジュレーション系→空間系→(アンプinput)→アンプの歪】
モジュレーションや空間系ペダルを通った後にアンプの歪を通ることになりますよね。
基本的に歪はモジュレーション・空間系の前に配置するものなので歪と空間系が逆転してしまいます。
これではエフェクターの持っている本来の効果を発揮できません。
そこで使いたいのがアンプの背面についているセンド/リターン端子です。

ここを使うとこのような接続順を作ることができます。

【好きなペダル→(アンプinput)→アンプの歪→(send)→モジュレーション系→空間系-(return)】
センドリターンを使うことによってアンプの歪の後に、モジュレーション系や空間系を持ってくることができました。
アンプの歪を使う方はぜひこの接続方法を試してみて下さい。
プリアンプを使う場合のリターン挿し
最後にリターン刺しと言われる接続方法をご紹介してこの記事は終わりにしたいと思います。
みなさんこんな機器をご存じですか?
一昔前だとHughes&KettnerのTUBEMANだったり、Kemper、Fractal AudioのAxe、LINE6のHelix、最近自分も愛用しているZOOMのG6 などと言った機器。
これらはプリアンプと呼ばれたり、アンプロセッサーなどと呼ばれる、いわばアンプなんですよね。
これらの機器を使ってるって事は、この機器の中でアンプの音をセッティングしている訳です。
例えばG6を使っているとして、G6でアンプの音を作って、そこからスタジオのMarshallのInputに繋いで音を出すとしたらどうでしょう?
G6のアンプ+Marshallのアンプ
アンプにアンプを重ねている状態になってしまいますよね。
これではせっかくプリアンプやアンププロセッサーで作ったアンプの音が台無しになってしまいます。
Marshallなどの音を作る部分(プリアンプ)をバイパスしたいんです。
それを可能にするのがリターン刺しと言われる接続方法です。
プリアンプやアンププロセッサーをアンプ正面のInputではなく、背面にあるreturnに差し込みます。
こうすることでアンプの音作りを行うプリアンプと呼ばれる部分をキャンセルしただ単に音を増幅するだけの機器としてアンプを使用することができます。
これでG6のアンプ+Marshallのアンプといったアンプの二重がけを避けることができクリアなサウンドを得ることができます。
まとめ
という事でエフェクターの接続順と接続方法についてご紹介しました。
次回の記事では今回ご紹介した接続順を実際に変えてみて、
どんな効果が得られるのか?
またはどうなってしまうのか?
を検証していきたいと思います。
実際に試してみようと思うと繋ぎ変えが面倒だったり、パッチケーブルの長さが足りなかったりで、やったことがないという方も意外と多いと思うので、次回の記事の公開を楽しみにしていてください。
それではまた次回!
最後までご覧いただきありがとうございましたー!